アジア最大の食品の展示会の一つと言われている中国国際食品・肉類・水産物展示会(FMA CHINA 2019)は29日中国国立展示センターで開幕しました。中国国立展示センターの広大な敷地に、世界中から約23の国と地域が集まり、食品飲料分野のサプライヤーが約1000社、2,000のブース出店があり、開会初日のバイヤーの来場者数は主催者の発表によると約30,000人に到達しました。 開会式は、中国出入境検験検疫協会の王新会長とドイツ農業連盟ハーマンシュナイダー会長の開会スピーチによって華やかに幕を切り、世界中の農業関係者から多くのメッセージが寄せられる華やかなものでした。

会期中には、国際輸出入食品政策・法規交流会議を始め様々なフォーラムが同時開催されました。主催者は、展示会とフォーラムの組み合わせにより、世界の食料関係者が有意義な交流を通じて、中国市場における事業開発、ブランドプロモーションの機会とすることを狙いとしています。我々にとっては中国の革新的なビジネス形態、消費状況、イノベーションを把握し、正しい企業戦略を確立することで上海市場に適合することを可能にしていると実感する内容でした。
今回ジャパンパビリオンでは、肉を中心にコメ、お酒、加工食品などの出展社にご参加いただきましたが、初日からMade in japanを目当てに中国各地からたくさんのバイヤーが訪れました。肉については輸入規制がある中、冷蔵ショーケースにお肉の写真を飾るという奇想天外なディスプレイがウケ、日本の和牛を求める中国バイヤーが多数ジャパンパビリオンを訪れ300を超えるビジネスマッチングが行われました。


即契約を求めるバイヤーの熱気を感じながら、日本の和牛について正しい情報の提供を行う中で(本当の和牛についての情報は意外と知られていない)「和牛」のブランディングと来るべき規制緩和の瞬間に向けコネクションづくりが行われました。

またお米を扱うブースでは、新潟米の試食やサンプルの提供が行われ、新潟米の美味しさにたくさん来場者が歓喜する一方で、しっかりとビジネスもできたと出展社は満足げでした。

初日にはサプライズとして、中国検疫関係要人のジャパンパビリオン来訪や中国中央電視台(CCTV)の取材などが行われMade in japanのアピールに一役買うことができました。


やはり、上海でも依然としてMade in japanの人気は高いですが、バイヤーのニーズは刻々と変化していることを感じます。その時々のニーズの変化をリアルに感じ取り商品戦略やマーケティングに反映させることが今後の上海市場でのビジネスでは不可欠であると改めて感じました。